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2018年03月28日 財産分与のお話し合いは後回しにしないで
今回は、離婚後に財産に関する困りごとが生じたケースをご紹介します。
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■財産分与のお話し合いは後回しにしないで
■編集後記
■財産分与のお話し合いは後回しにしないで
離婚の際に必須なことは、未成年者の子がいる場合には親権者を決めること位です。
財産分与や慰謝料などは、離婚後に話し合いをしても良いものです。
しかし、財産分与や慰謝料には、有効期限があります。
あまりにも放置していると、いずれの話し合いも出来なくなります。
弊所には、以下のようなご相談がありました。
<元夫と自宅を共有したまま>
30年以上前に別れた元夫と自宅を共有した状態のままですが、自分ひとりの所有にしたいのですが、とのご相談。
元夫の持分を財産分与で頂きたいところですが、既に財産分与の期限の2年間をとっくに過ぎています。。
この場合は、元夫から贈与して頂けるように話し合いをされるか、元夫の持分を買い取る(売買)ことになります。
時効取得も考えられるかもしれませんが、弊所がお聞きしたお話では無理そうな感じでした。
また、裁判を行う費用や時間が無いとのことなので、お話し合いをして頂くことになります。
それでは、必要と思うようになった時に話し合いをしたら良いのかと思われるかもしれませんが、以下の問題が生じることがありますので、ご注意ください。
〇元夫の居所が分かるか?
居所が分からないと話し合いも出来ません。。
〇元夫が生きているか?
亡くなっている場合には、相続手続きを行って貰ったうえで、元夫の相続人と話し合いをしなければなりません。。
〇元夫に判断能力があるか?
認知症等で判断能力に問題が生じている場合には、後見人と話し合いをした上で裁判所の承認を貰う必要があります。
しかし、判断能力に問題が生じているから必ず後見人が付いているとは限りません。
そうしますと、元夫の親族に元夫へ後見人を選任してくれるようにお願いをする必要があります。
が、後見人の選任にはお金がかかります。
専門職が後見人となった場合には、報酬を支払い続ける必要があります。
そんな面倒なことを一般的に元夫の親族が対応してくれることは考えられないと思います。
〇贈与税を支払う必要が生じないか?
元夫が、元気で判断能力に問題が無く、話し合いの結果、贈与してくれるとなったら、良かった良かったで終わりたいところですが、税金のお支払いに注意が必要です。
- 贈与税
110万円を超える場合には、贈与税のお支払いと申告が必要となります。
離婚に伴う財産分与であれば基本的には贈与税がかからないのでもったいないなと思います。
- 登録免許税
これは、放置してなくても必要ですが、失念しないようにお気をつけください。
- 不動産取得税
不動産の状態によっては、減額または支払いが無い場合もあります。
詳しくは、都税事務所や県税事務所にご確認ください。
- 固定資産税
これは、住んでいる人は支払われていると思いますので、考えなくても良いと思いますが、万一、固定資産税を支払っていなかった場合には、今後、支払う事になる事になることもご考慮ください。
■編集後記
今回ご紹介した内容以外にも財産分与のお話し合いをしっかりしてなかった事によるお困りごとを沢山、相談頂きます。
離婚の際には、頑張って財産分与の話し合いをしましょう!
弊所では、離婚に関するご相談は、初回のご相談料が無料です!
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