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2015年02月04日 親権について2


昨年の12月に「親権について」というタイトルで記事を書きました。
その後、親権でお悩みの方からのご相談が立て続けにありましたので、「親権について」の続編を発行したいと思います。

■過去の記事「親権について」

■親権の内容

■おねがい

■編集後記


離婚に関する疑問・お困りごとの「私場合は?」無料相談してみませんか?


■過去のメルマガ「親権について」

以前の記事「親権について」では、以下の内容を記載しました。
親権を行わなければならない子がいる離婚の統計
離婚後にやっぱり親権が欲しい
興味がある方は、弊事務所メルマガバックナンバーのページを参照ください。
 ↓↓↓
http://www.ivy-g.com/e-rikon/melmaga/melma20141217.html


■親権の内容

親権者の内容説明
未成年の子がいる方が離婚する際には、親権者を決めなければなりません。
親権を持つ方がお子さんを監護される場合には意識する事はないのですが、親権は「財産管理権」と「身上監護権」から成り立っております。

●「財産管理権」
財産の管理及び代表【民法824条】

●「身上監護権」
子供の居所の指定 【民法821条】
しつけ(懲戒)  【民法822条】
職業の許可    【民法823条】


分かりやすい例で説明
離婚に際して親権者のみ決めた場合
親権者となった者が子の「財産管理権」と「身上監護権」を持ちます。
離婚に際して親権者と監護者を別々に決めた場合
親権者となった者が子の「財産管理権」を持ちます。
監護者となった者が子の「身上監護権」を持ちます。

誤解されやすい事
1. 親権者の死亡
離婚に際して相手方が親権者となったが、もし相手方が亡くなった場合には自分が自動的に親権者になるというのは誤解です。
「親権者の変更」または「未成年後見人選任」を家庭裁判所へ申し立てなければなりません。
 
2. 子が20歳になった
子が結婚してやっと手が離れたと思う方が多く、親権も子が結婚するまであると思うのは誤解です。
成年に達しない子が親権に服するのです。20歳になったら親権者は不要です!
 
3. 養子縁組
一度握りしめた親権は、20歳までは、自分が行使するんだというのは少し誤解です。
15歳未満の子の養子縁組には、法定代理人(親権者)の承諾が必要ですが、15歳以上の子の場合には不要となります。
15歳未満の子の養子縁組の補足
監護者が親権者と別にいる場合には、監護者の同意も必要です。
 
4. 特別養子縁組
6歳未満の子を連れた再婚の場合、普通養子だけでは無く特別養子縁組も簡単に選択出来るというのは、少し誤解です。
特別養子縁組は、民法の条文上ハードルが高いのです。
〜民法抜粋〜
第八百十七条の七 特別養子縁組は、父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに、これを成立させるものとする。
裁判所も再婚に伴う特別養子縁組は中々認めてくれないようです。
離婚について一緒に勉強してみませんか?バックナンバーはこちら







■おねがい

離婚の際に親権者を決めるのは、親のためではありません。
子の福祉のために親権者を決めるのです。
離婚時に親権をどちらが持つのかを話し合われる際には、『親権は子の福祉のため』である事を忘れないようにして欲しいと思います。

何故このような事を書くかと申しますと、以下の事例が多いからです。
離婚に際して相手方への嫌がらせを目的として親権を譲らない
子の監護は出来ないが自分の記念的な意味で親権を譲らない
きっと『親権は子の福祉のため』である事は十分に理解しているのに離婚の話し合い中でいつの間にか『相手を困らせるため』『自分のため』にすり替わってしまったのだと思います。

もし、親権を巡って話し合いが上手く行かない時には、今一度『親権は子の福祉のため』だと声に出して欲しいです。

無理に監護者では無い方が親権を取っても15歳になったら子が養子縁組するかもしれません。
もし、そのような事が起きるとしたら、子が親権者を快く思って無いからだと思われます。


■編集後記

「不動産等の大きな買い物をしたら離婚する」って聞いた事ありませんか?
行政書士になる前は、離婚に関する都市伝説だと思っていました。
しかし、弊事務所の関係した離婚案件の多くは自宅を購入して数年後の方が多いのです。
知り合いの不動産屋さんに聞いても意外と離婚される方って多いとの事。
どうしてなんでしょうね。





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