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2015年01月21日 裁判外紛争解決手続って知ってますか?
離婚とは関係無い案件のお客様から「Aなんとかってのにこの前行って来たんだよ。」と言われました。
『ADRでしょうか?』と尋ねたところ、「そーそー」との事。
その時、ADRって意外と身近なのかなぁと思いました。
ということで皆様、”裁判外紛争解決手続”または”ADR”って聞いたことありませんか?
今回は、離婚に関係するADRをご紹介します。
■裁判外紛争解決手続(ADR)について
■編集後記
■裁判外紛争解決手続(ADR)について
●ADRとは
A |
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Alternative(代替的) |
D |
----- |
Dispute(紛争) |
R |
----- |
Resolution(解決) |
※ |
上記の単語の頭文字を合体--->A+D+R(代替的 紛争 解決) |
かなり、ざっくりと説明すると、「裁判をしないで当事者と第三者の専門家で紛争を解決する手続き」の事です。
●根拠法は
裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律
※略してADR法と呼ばれることも
●裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律の目的
上記で記述しましたざっくり説明では、誤解を招く恐れがあると思いますので、正しい説明としてADR法の第一条(目的)を抜粋します。
〜ADR法第一条の抜粋〜
この法律は、内外の社会経済情勢の変化に伴い、裁判外紛争解決手続(訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする紛争の当事者のため、公正な第三者が関与して、その解決を図る手続をいう。
以下同じ。)が、第三者の専門的な知見を反映して紛争の実情に即した迅速な解決を図る手続として重要なものとなっていることにかんがみ、裁判外紛争解決手続についての基本理念及び国等の責務を定めるとともに、民間紛争解決手続の業務に関し、認証の制度を設け、併せて時効の中断等に係る特例を定めてその利便の向上を図ること等により、紛争の当事者がその解決を図るのにふさわしい手続を選択することを容易にし、もって国民の権利利益の適切な実現に資することを目的とする。
●離婚のADRは、どこで出来るの?
法務大臣から認証された事業者で離婚のADRが出来ます。
現在のところ、離婚に関してのADRを行う事業者として認証されたところは8事業者です。
詳細は、下記ページをご参照ください。
http://www.moj.go.jp/KANBOU/ADR/itiran/funsou032.html
実は、埼玉県行政書士会でも離婚のADRが出来ますので少しだけご紹介します。
〜ご紹介〜
当事者のいずれか一方が埼玉県内に居住する場合の、離婚に関する紛争を扱っています。
ただし、当事者間に未成年の子がいる場合には扱いません。
行政書士調停人1名、弁護士調停人1名の合計2名の共同調停です。
当事者のいずれかが、ADRでの話合いを拒否したら対応出来ません。
●ADRの使い方
以下のような場合に使われると良いかなぁと思います。
・ |
調停に家庭裁判所へ行くのが怖いと思う方が当事者のどちらかに存在 |
・ |
1回の話合いでは無理なので予約を早い日程で取りたい方
→ |
タイミングや事業者・家庭裁判所によって一概にADRの方が早く取れるとは言い切れません。事前に調査の上で各自ご判断下さい。 |
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・ |
調停離婚では無く協議離婚をしたい方 |
●ADRの注意点
調停よりお金がかかります。
→ |
調停でも弁護士さんに依頼すればお金かかります。 |
養育費等の支払いの約束が守られない場合に強制執行したい場合には別途、公正証書を作成する必要がある。
●その他
弁護士会の場合、法務大臣から認証を受けなくてもADRできますので離婚のADRも上記8事業者だけでは無いと思います。
■編集後記
離婚する場合に色んな方法があるのは良い事だと思います。
離婚を考えている方に、ご自身と相手方に合った方法が選択できれば良いなと思い、ADRをご紹介しました。
もっと、詳しい内容が知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
http://www.moj.go.jp/KANBOU/ADR/index.html
あ、そうそう、アイビー行政書士事務所もメールでのご相談は、初回無料でご利用出来ますので、よろしくお願いいたします。