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2014年8月27日 離婚後の戸籍関係手続き
筆頭者(戸籍の始めに記載される人)以外の方は離婚後に姓をどうするのか等の判断をしなければなりません。
今回は、離婚後の戸籍について勉強したいと思います。
■離婚の戸籍(筆頭者以外)
■離婚の戸籍(筆頭者)
■離婚の戸籍(筆頭者以外)
筆頭者以外とは、筆頭者の配偶者および子の事です。
と、書いていると固くてわかりにくいですよね。
多くの方は、以下のような状況だと思います。
… |
夫が筆頭者 |
… |
離婚後、妻が子を引き取り、子の戸籍は妻の戸籍に入れる |
このことを前提に話を進めたいと思います。
まず、離婚による戸籍の変化をイメージで表します。
<離婚前の戸籍> |
夫(筆頭者)、妻、子 |
<離婚後の戸籍> |
夫(筆頭者)、×、子 |
離婚によって妻の名前が記載された箇所は×印が付きます。
これがいわゆるバツイチとか言われるモノです。
但し、電子化された戸籍の場合には×では無く「除籍」との記載がされます。
多くの自治体では電子化されているので、×印を見る事が出来ないかもしれません。
おっと、このイメージだと妻はまるで無戸籍者のようですね。
妻は、離婚によって夫の戸籍から出ていきます。
そこで、妻は出て行く先を2種類のパターンから選択出来るのです。
<パターン1> |
婚姻前の戸籍に戻る |
<パターン2> |
自分一人で新しい戸籍を作る |
更にパターン2に関しては、姓の選択も出来ます。
<選択1> |
婚姻前の姓に戻る
… |
何の手続きもしないとこちらを選択した事になります。 |
|
<選択2> |
離婚時に名乗っていた姓のまま
… |
「離婚の際に称していた氏を称する届」の提出が必要。
3ヶ月以内に提出しなければです(離婚届と同時も可能)。 |
|
さてこれで完了!と言いたいところですが、まだ手続きが必要です。。
このままですと子の戸籍は夫の戸籍に残ったままなのです。
そうしますと、上記<パターン2>と<選択1>を選んだ場合には子と姓が異なりますよね。
それでは困るという方は以下の手続きが必要となります。
あ、上記<パターン2>と<選択2>を選んだ場合でも、元夫の戸籍に子が入ったままなのは嫌だと思う方も以下の手続きが必要です。
〜手続き〜
1. |
家庭裁判所へ「子の氏の変更許可」の申し立て
|
2. |
市区町村役場にて入籍届の提出
→ |
届出人は、子(15歳未満の子の場合、法定代理人) |
→ |
届出先は、子の本籍地または住所地または滞在地の市区町村役場 |
※ |
詳細は、届出先の市区町村役場にてご確認下さい。 |
|
離婚届を出すまでは相手方があることですので、精神的に大変ですが離婚後の手続きは、時間をとって粛々と進めれば良い事です。
ですので、あぁ手続きが沢山で嫌だなと思わずにポジティブに行きましょう!
■離婚の戸籍(筆頭者)
筆頭者に関しては、戸籍の手続きでなにかやらなければならないことはありません。
まぁ豆知識みたいな感じで読んで頂ければ幸いです。
子の無い夫婦が離婚した場合の戸籍の変化をイメージで表します。
<離婚前の戸籍> |
夫(筆頭者)、妻 |
<離婚後の戸籍> |
夫(筆頭者)、×、 |
筆頭者の戸籍は、離婚した事がわかります。
これが、他の市区町村へ転籍すると、以下のようになります。
一見、離婚した事が分からない現戸籍の出来上がりです。
但し、転籍前の戸籍(この場合、除籍謄本)から離婚の記載を消すことは出来ません。
ですので、悪用は出来ません!