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2014年7月2日 年金分割を勉強しましょう
「自営業者の妻が年金分割したい」「年金分割で相手の年金半分貰える」等々意外と年金分割に関して誤解されている方って多いようです。
今回は、ファイナンシャルプランナーの立場で個別具体的では無い、一般的な年金分割について勉強します!
■年金分割の概要
■年金分割の概要
○分割の前に年金の種類を整理しましょう!
以下の3種類に分かれますね。
1.国民年金
日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入します。
2.厚生年金
厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する全ての人が加入します。
3.共済年金
公務員・私立学校教職員等に勤務する人が加入します。
○次に第@号被保険者について整理しましょう!
日本に住んでいる20歳以上60歳未満の方は、すべて国民年金に加入する事になっており国民年金加入者は、3種類に分かれます。
1.第1号被保険者
第1号と一番最初の数字なのですが、第2号被保険者、第3号被保険者ではない方の事です。。
2.第2号被保険者
民間の会社員の方や公務員の方など厚生年金や共済の加入者の方は、第2号被保険者となります。
3.第3号被保険者
第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者で年収が130万円未満の方です。
○いよいよ年金分割について
1.年金分割の場所
年金は、1階部分が国民年金で厚生年金や共済年金には2階や3階が存在します。
年金分割の場所は、1階の国民年金(基礎年金部分)以外の報酬比例部分となります。
2.年金分割を請求出来る可能性のある方
・第3号被保険者の方
・報酬比例部分が配偶者より少ない方
3.年金分割の種類
大きく「3号分割制度」と「合意分割制度」に分かれます。
〜「3号分割制度」〜
3号被保険者であった方から請求をする事で配偶者の報酬比例部分を自動的に半分ずつにする事ができる制度です。
以下の条件を全て満たす必要があります。
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平成20年5月1日以後の離婚である事。 |
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請求期限(原則、離婚等をした日の翌日から起算して2年以内)を過ぎていない事。 |
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平成20年4月1日以後、請求者(例えば妻)が3号被保険者である期間に被請求者側(例えば夫)に厚生年金記録がある事。
また、分割対象となる期間は、平成20年4月1日以後の婚姻
期間中かつ3号被保険者であった期間となります。 |
〜「合意分割制度」〜
夫妻の報酬比例部分を、多い方から少ない方へ多い部分の最大50%を分割する事ができる制度です。
夫妻の片方が3号被保険者の場合でも、「3号分割制度」で分割できない期間(平成20年3月31日以前)を分割したい場合は、「合意分割制度」を利用する事になります。
以下の条件を全て満たす必要があります。
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平成19年4月1日以降に離婚されている事 |
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離婚後2年以内に申請する事。 |
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当事者双方の合意又は裁判手続により分割の割合を決める事。 |
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婚姻期間中に厚生年金(または共済年金)に加入している事。
また、分割対象となる期間は、婚姻期間となります。 |
○蛇足です
「自営業者の妻が年金分割したい」というご希望ですが、出来ません。
「年金分割で相手の年金半分貰える」というご理解ですが、間違いです。