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■法定相続分でも遺言書は効力あり
自分亡き後は、「民法の法定相続分で分けて貰えば良いから遺言書は不要」と考えている方もいらっしゃるのではありませんか?
確かに、相続人の間の話し合いで、解決しなければ、最終的には、法定相続分で分割となることが考えられます。
しかし、意外な落とし穴があるのですよ。
〇落とし穴ーその1
相続人の1人でも相続の手続きに協力しない方がいると、相続の手続きは出来ません。
つまり、不動産の名義変更が行えません、預貯金の解約等も出来ません。
預金が沢山あっても、相続人は、使えないのです。。
このような場合には、家庭裁判所で調停を行うことになります。
簡単に法定相続分で分けるという事が出来ません。
また、相続人の間の亀裂が大きくなってしまう事も考えられます。
〇落とし穴ーその2
相続税の申告が面倒です。
相続税の基礎控除を超える遺産があった場合には、相続税の申告が必要となります。
相続税の申告期限までに遺産分割協議が出来ていない場合には、未分割による相続税申告を行う必要があります。
これは、法定相続分を各相続人が取得したと仮定して相続税の申告を行う事になります。
この申告の際には、小規模宅地等の課税価格の特例及び配偶者の税額軽減の特例を受けることが出来ません。
ただし、「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出し、相続税の申告期限から3年以内に分割された場合には、特例の適用を受けることができます。
そうなると、2回も申告を行わなければならないので、手続きが大変&税理士さんに依頼する場合には、報酬が多くなる等のデメリットがあります。
〇落とし穴ーその3
相続人の内の一人でも、認知症等で判断能力が無い方がいた場合、後見制度の利用が必要となります。
この場合、以下の問題が生じます。
- 後見制度の利用までに数か月必要
- 一度、後見人等が就任したら、基本的には、認知症等で判断能力が無い方がお亡くなりになられるまで、後見人等への報酬の支払いが必要
→親族が後見人等に就任出来れば、無報酬で対応して頂くことも考えられますが、最近は、親族が後見人等に就任できない傾向にあります。
〇落とし穴ーその4
相続人の内の一人でも、所在が分からない方がいた場合、家庭裁判所へ相続財産管理人の選任を申し立てる事になります。
この場合、以下の問題が生じます。
- 相続財産管理人の就任までには時間がかかる。
- 相続財産管理人へ支払う報酬は、比較的高額です。
尚、不在者の生死が7年間明らかでないとき失踪宣告という方法も考えられますが、失踪宣告は要件がとても厳しいのです。
自分の遺産を相続人に平等に分けて欲しいなら、その旨を遺言に書くことで、上記の落とし穴を回避出来ます。
「民法の法定相続分で分けて貰えば良いから遺言書は不要」と考えずに、遺言書を作成されますことをお勧めします。
■編集後記
先日、公正証書で遺言書を作成した時、公証人の先生がとあるドラマのモデルであることが分かりました(公証人の先生ご自身の自供です)。
公証人の先生は、元裁判官であったり、元検事であったり、元法務省のお偉いさんであったりと様々な方がいらっしゃいます。
しかし、弊所が公正証書の作成を依頼した公証人の先生は、全員優しくて頭が良くて凄い方ばかりです。
公正証書で遺言書を作成すると、そのような凄い方に関わって貰えますので、お勧めです!
遺言書を作る際の疑問などがありましたら、弊所へご相談ください。
弊所は、初回の相談料が無料です。
お気軽にお問い合わせください。