終活といえば、エンディングノートや遺言書と考える方って多いのではないでしょうか?
私が居住する地域の方とお話をしても、「そんなに財産無いから俺は終活なんて関係ないね~」という方が多いのです。
終活=エンディングノート+遺言書でしょうか?
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終活はエンディングノートと遺言書で十分? |
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編集後記 |
■終活はエンディングノートと遺言書で十分?
「終活」は、自分の周りの人に迷惑をかけずに人生を終える為の準備活動。
しかし、それだけでは良く分かりませんよね。。
終活について少し詳しく考えていきたいと思います。
~3つの時期~
終活を考える際には、3つの大きな時期があります。
1. |
元気がなくなる~亡くなる前までの時期
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認知症になって自分の考えをうまく表現出来なくなったらどうするのかを判断しなければならない場面も考えられます。 |
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医療行為で重大な決断が必要となる場面も考えられます。 |
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2. |
亡くなった直後の時期
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お葬式の場所や規模等をどうするのかを決定しなければなりません。 |
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入院費用や老人ホームの精算はどなたかが行わなければなりません。 |
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3. |
亡くなった後
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財産をどのように分けるのかを決めなければなりません。 |
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~3種類の意思表示方法~
上記「3つの時期」に記載した矢印部分を自分自身であらかじめ考えたならばその意思を表示しなければ、他の人にはわかりません。
意思表示の方法には大きく3種類あります。
1.エンディングノート
☆長所☆
「作成が簡単」「書式は自由」「費用も安い」と三拍子揃った感じです。
☆短所☆
書いた内容が実現するかどうかわかりません。
… |
エンディングノートが発見されないと実現不能 |
… |
記載内容に相続人等が合意しなければ実現不能 |
2.遺言書・尊厳死宣言書
☆長所☆
書いた内容が実現する可能性は、エンディングノート以上!
※但し、尊厳死宣言書を自身で作成した場合の実現する可能性は、エンディングノートと同程度
☆短所☆
自筆証書遺言書…全文自筆で作成が大変&書き方を間違うと無効
公正証書遺言書 |
… |
公証人手数料等で費用がかかる |
尊厳死宣言書 |
… |
公正証書や尊厳死協会にて作成すると費用がかかる |
発見されなければ、実現しない事はエンディングノートと同じ。
3.各種契約
☆内容☆
・任意後見契約
判断能力が十分なうちに自分の判断能力が将来不十分になった時に「自分の代わりにやってもらう事」と「自分の代わりにやってくれる人」を決めておく事です。
・財産管理等委任契約
判断能力には問題無いが外出が困難になったり急に入院した場合に自分の財産を「どの程度」「誰に」管理して貰うかを決める事が出来ます。
将来に備えるだけでなく現時点で管理をお願いする場合にも契約ができます。
・死後事務委任契約
自分が亡くなった後の事務をお願い出来ます。
~お願い出来る内容~
@医療費や老人ホーム等への支払い
@お通夜や告別式、納骨や埋葬の方法
@行政官庁等への諸届け
・遺言執行引受予諾契約
自分の遺言書を実現してくれる遺言執行者へ就任してくれる事を予めお願い出来ます。
※この契約とは別に遺言書の作成と遺言書で遺言執行者の指定をする必要があります。
☆長所☆
エンディングノートや遺言書等は自分の意思を主張するだけで、誰とも約束は出来ておりません。
しかし、契約は依頼者(自分)と受任者の間に約束が出来ております。
つまり、受任者は、契約で決められた内容を守る義務があるのです。
☆短所☆
契約書の作成を専門家にお願いすれば費用が必要。
契約書の内容を変更するには、受任者との合意等が必要。
終活するには、どの”時期”から対応するのか、どの程度”意思表示”を確実にしたいのかを考え、少しずつ少しずつ実行されると良いかなと思います。
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■編集後記
今回、任意後見契約はさらりと流してしまいました。
しかし、任意後見契約は、成年後見制度の一部にすぎません。
「判断能力が不十分=任意後見契約」というわけではありません。
終活に関心がある方も無い方も知識として必要なものですので、今後とりあげたいと思ってます。