不動産すべてを妻である花子に相続させる。
不動産のほか一切の財産を妻である花子に相続させる。妻である花子を遺言執行者とする。
1. | 息子の法定相続分の割合で不動産の相続登記 |
2. | 息子名義にした不動産に仮差押え及び強制競売を申し立て |
花子さんの主張が認められました。●理由
特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」という趣旨の遺言は、特段の事情がない限り、何もしなくても、被相続人が亡くなった時に直ちに承継されるからです。●補足
今回の事例では、「相続させる」という趣旨の遺言があるので花子さんの夫が亡くなったその瞬間に妻へ相続され、息子には相続されない事になります。●更に補足
その為、不動産を息子名義にする行為が否定されます。
そうしますと息子名義となった不動産に対する仮差押え及び強制競売の申し立ては、成立しない事になるのです。
今回の遺言書は、遺留分を侵害しています。◆参考文献◆
遺留分が侵害された場合には、侵害された者(今回の場合は、息子)から遺留分の減殺請求が行われる可能性がある事に注意が必要です。
行政書士:田中諭
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